プロローグ

2/2
190人が本棚に入れています
本棚に追加
/279ページ
――2年前 「俺、ずっと星野のことが好きだった。よければ付き合って欲しい」 巧は意を決して告白した 相手は小学校の頃から仲の良かった星野流香だ ずっと仲がよく、周りからもお似合いだと言われていた それで調子に乗ったわけではないが、巧自身も流香が好きだったので告白を試みたのだ だが、流香は驚いた顔をして少し考えたあと 「えっと、私、巧君のことをそういう風に見たことなかったから…その、これからもそういう風にはみれないと思うの。だから、ごめんなさい」 それが彼女の答えだった 巧はその言葉をしっかりと受け止めた 悲しかったが、ある意味予想できていた いくら周りからよく見られていても、星野が自分を見る目は恋愛対象ではないと気づいていたのだ 「……そっか。分かった」
/279ページ

最初のコメントを投稿しよう!