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――2年前
「俺、ずっと星野のことが好きだった。よければ付き合って欲しい」
巧は意を決して告白した
相手は小学校の頃から仲の良かった星野流香だ
ずっと仲がよく、周りからもお似合いだと言われていた
それで調子に乗ったわけではないが、巧自身も流香が好きだったので告白を試みたのだ
だが、流香は驚いた顔をして少し考えたあと
「えっと、私、巧君のことをそういう風に見たことなかったから…その、これからもそういう風にはみれないと思うの。だから、ごめんなさい」
それが彼女の答えだった
巧はその言葉をしっかりと受け止めた
悲しかったが、ある意味予想できていた
いくら周りからよく見られていても、星野が自分を見る目は恋愛対象ではないと気づいていたのだ
「……そっか。分かった」
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