第1章

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着慣れないスーツに身を包み、足早に家を飛び出す。 「何で私こんな日に寝坊しちゃうかな!?」 今日から私は社会人になる。 期待と不安でいっぱい、どんな雰囲気なんだろう…。 なんて考える余裕もなく、とにかく道を急いだ。 「「おはようございますっ!」」 会社の受付で私の声と誰かの声が重なる。 隣を見ると私よりもはるかに高い身長の男の人が立っている。 男の人とは思えないくらい綺麗な顔立ちに、大きな瞳。 私と彼はお互いに目をそらせずにいた。 「おはようございます。橋本 春哉さんと綾川 ひなたさんですね。どうぞ。」 受付の綺麗なお姉さんが中に通してくれる。 その声ではっと我にかえった。 「ありがとうございます!」 私はお姉さんに礼をして中へと急いだ。
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