第2章

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カタカタカタ 機械的なパソコンの音。 少しずつ仕事にも慣れ始めてきたような気がするが、まだまだミスは多い。 「綾川ー!コピーまだか?」 「あっ、忘れてました!すみません!」 遠くのデスクに座る春哉くんがいつものようにくすり、と笑うのが見えた。 同期である春哉くんとは、あれ以来メールを続けている。 内容はたいしたことないけど、何故か楽しいと思ってしまう。 「ひなた、またミスしたな?」 「ゆうちゃん!」 コピー室で偶然ゆうちゃんに会えた。 「全く、やっぱりまたミスか。そういえばあの噂聞いた?」 「噂って?」 ゆうちゃんがコピーの終わった書類を整えながら話す。 「ほら、橋本春哉。もうすぐ結婚するらしいね。」 「…え?」
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