熱海3

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部屋を出た俺は、 担当社交のれいなに電話をかけた。 まだ出勤確認の連絡が取れてないからだ。 コールを鳴らしてしばらくしたら、 れいなが寝起きの声で電話に出た。 「おはよう、今起きたの?メール見た?」と言うと、 「見てないよ。昨日アフターで遅かったから。」 「お疲れ、ヘアメ19時15分だけど、間に合わないよね。」 と言うと、 れいなは、 「大丈夫、今日同伴だから10時には入る。」 ヘアメイクは、同伴で入ると予約時間関係なく優先的に入れる事になっていた。 「了解、誰と?」と聞くと、 「いのちゃん。」 良く同伴する30代位のいかついお客だ。 俺の事をあまり良く思ってないらしく、絡む事はないお客様だった。 「了解。ボトルヘネシーだよね。」 と言うと 「そう。出しといてね」 とれいなが言った。 「了解、頑張ってね。」 と俺が言うと、 「はぁい、遅れそうだったら電話する。」 と言った。 俺は「分かった。」 と言い電話を切った。
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