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「いただきまーす」
2人で飯を食うのは久しぶりだな。いつもは優衣が作り置きした物を1人で食べていた。
「おいしー?」
「おいしいよ」
俺がそう答えると、結芽はニコッと笑ってカレーをスプーンですくって口へ運ぶ。
今お互いがきっと、事件の事で頭がいっぱいのはず。なのに、目の前にいる妹は笑顔でカレーを食べている。
相当気を使わせているな…。
特に会話もなく、ただ時間が過ぎていく中、俺は気を使わせている事が嫌で、事件について話そうと口を開けた。
このモヤモヤした感情を無くすには、そうする他ないんだ。
「結芽、あの事件の事なんだけど…」
プルルルル! プルルルル!
突然電話がシーンとした部屋中に鳴り響いた。
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