Prologue

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夕陽が美しい辺境の丘―― その美しい夕日に向かって二人の少年が一人の少女を間に挟み肩を並べて座っている 「なぁ、俺らいつまでも友達だよな?」 吸い込まれるような黒い髪をした活発そうな少年がそう言うと 「…うん、ずっとね」 それに答えたのは海のような深い青色の髪をした少女 もう一人の少年は何も言わずただ微笑んで頷いた 三人とも年の頃で言えばまだ五歳くらいだろうか 彼らはこの村に生まれてすぐ両親を亡くしてしまった しかし、村の人々にまるで我が子のように育てられ、ここまで大きく育った 彼らはいつも一緒に学び、遊び、助け合い支え合ってきた 何をするにもどこに行くにも一緒だった これから先、何年も何十年もこんな幸せな時間が続くと三人はそう信じてやまなかった
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