記憶

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記憶

私がこの家の住人になってもう三年が経ちます。 貴方と出逢ったのは三年前でした。 あの日は仕事も休みでしたので何処かに呑みに行こうと外に出たのです。暫く歩いていると前から男性の三人組が歩いて来ました。数メートル先位まで私の前に来た彼等は此方から見て右側のクラブに入っていきました。家からも差ほど離れていないと言う事と人が入って行ったと言う事で今日は一人でクラブに入って見ようと思いました。 私はクラブのドアの前まで来ると何処か楽しみを覚えながらドアを開けました。店の中は大きなボックスが幾つかあり、大きなカウンターが有りました。どの席も客でいっぱいになっていました。先程前を歩いていた三人組は奥のボックス席に座っていました。その隣には四人ほど座れる席が有りました。その席は一番奥なのですが一番小さな席でした。いっぱいだった店の中にいた私は従業員に連れられて一つだけ空いていた一番奥に有るボックスに案内されました。 席に着いて直ぐに水割りを頼みました。従業員が足りないらしく少し待って欲しいと言われました。私はもう一度ぐるりと店の中を見渡すと案の定従業員は走り回っていました。
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