a Live 2

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隣の男が、N.C.に売られて一週間。 イキルの寝床である橋の下…あの男が寝ていた場所には、小さい男の子がいつの間にか寝ていた。 「…おい、お前誰だよ。」 「ん?…あっ、イキル?!」 「そうだけど…誰?なんで、オレの名前知ってんだよ。」 「おれはチヌ!」 「チヌ?聞いた事ねえ。いくつだ?」 「歳?そんなの知らねー。おれは、S.C.の中心に住んでたんだ!!でも、親も兄ちゃんも姉ちゃんも売られちゃって、一人になったから、街の端にあるここ来たんだ!」 「へえ…で、何でオレの名を?」 「おれは、ツゲじいに拾われたんだ!!中心で一人で暮らすよりいいだろうって。」 聞いたものの、ぶっちゃけ興味なんてなかった。 そんな事は、どうでもよかったんだ。 でも、こんなくだらない世界で生きているのに、チヌはキラキラと輝いて見えた。 生きている事が、楽しそうに見えた。 オレには、それが理解出来なかった。 「イキル!聞いてる?!」 「えっ?ああ。」 「とりあえず、おれは今日からここ寝床にするから!!よろしく!」 「…勝手にしろ。別にここは、オレの縄張りって訳でもねえし、許可なしでも勝手にしろ。」 「そうなの?ツゲじいが、あそこはイキルの許可なく寝れんぞって…。」 「…すでに寝てたろ、許可なく。」 「あっ!そっか!!」 この日から、チヌはイキルの後ろを着いて歩くようになった。 イキルが起きればチヌも起き、イキルが走ればチヌも、その後を着いて走った。
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