Prologue

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Prologue

生きるってなんだろう。 オレの存在している意味ってなんだろう。 オレが、ここにいる意味もない。 なぜ、オレらは生きなければならない…。 Slave Ctiy(スラブ シティ)通称S.C.は、奴隷の街。 この街に生まれれば、必ず奴隷として生きなければならない。 それでも、この街の人々は恋をして、結婚をして、子どもをつくる。 Nobility Ctiy(ノビリティ シティ)通称N.C.は、貴族と天聖族という高貴な人々が住む街。簡単に言うと、金持ちしかいない街だ。 貴族は。S.C.の人間を常に見張り、天聖族から奴隷の追加や、奴隷を探していると言われれば、人間を人間に売る。 天聖族は、貴族よりも高貴であり、この世界の頂点だ。 逆らえば、その場で処刑される。 この世界は、S.C.の人間は人間ではなく、物のように扱われる…。 この世界は狂ってる。 人が人として生きられない。 どんなに生活が苦しい者でも、どんなに仕事がしたくても、どんなにこの生活に嫌気がさして死にたくなっても、この世界で、自ら命を絶つ事すら許されない。 自殺しようとすれば、死ねもせずに、寿命が来るまで一生、S.C.で過ごす。 奴隷になっても地獄。 S.C.で暮らし続けても地獄。 この世界から、逃れる事が出来ない。 S.C.で生まれてくる意味なんてあるのか? オレたちの未来は暗い。 光なんかない。 自分で死ぬ事も許されないなら… 心を… 感情を殺すしかないんだ…。
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