恋に恋して

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    「じゃあ、行くね」 涼は黙ったまま俯いた。 「早く足治してね」 顔を上げる事も頷く事もしない涼に背中を向け、出入り口のドアに手をかけた時、 「花乃ちゃーん」 振り返った先には、満面の笑みを浮かべた涼がいた。 「涼っ!」 反射的に私の足が一歩涼に歩み寄った。 「バイバーイ!」 陽気に手を振る涼。 アハハ 「バイバイ」 一歩踏み出した足を戻し、私も笑って手を振り返した。 心が少し、軽くなる。 心が少し、癒される。 ホント、不思議な奴。
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