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ちづの部屋はやはり、俺の部屋と大して変わらない。違う点と言えば、清潔さくらいだ。
「お茶入れるから、リビングで待ってて。」
「分かった。」
とは言ったものの、女性の部屋は初めてだから、なんか落ち着かない。
「お待たせ。」
早っっ!!
「さ、座ろ?」
「あぁ………。」
沈黙
ちづが口を開くのを待った。
「智はさ、知ってる?」
「何が?」
「私達の同年代に、一時期噂になった魔力が多すぎる少年がいるかもしれないってこと。」
そんな噂があったのか?
「俺はよく分からないが、噂なんて気にしない方がいいぞ。
もしかして、話ってこれ?」
そうだとしたら拍子抜けだ。
「ううん、違うの。
これは前置き。
でも今から話すことは智には信じられないことばかりだと思う。
智の意志を聞きたい。」
そんなこと、急に言われてもな………。
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