結婚条件♪

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side 「まさか、寝込みを襲っくるなんて」 俺はいま森の中にいる。周りを見渡しても木しかない、あるとすれば僅かな水の流れる音と木漏れ日だけだ。 「流石卑怯で有名な勇者だよな…」 誰に言うでもなく一人で喋る。 「クソ勇者が最後に言ってたのは確か…「ハーハッハ!これで俺様は英雄!酒池肉林のハーレムだ!てめえは異世界で泣き叫びなから指くわえて見てるんだな!ハーハッハッハ!」…思い出しただけで腸が煮え繰り返りそうだ…あっああ、いや、落ち着け、取り敢えずここは異世界なんだよな」 高笑いしているゲス勇者に怒りを感じながら冷静になろうと言い聞かせる 「さてどうやって帰るか、いや、この世界で生きるというのもありだが…考えは後だな、帰ろうにも方法がわからない、生きるにもこの世界を俺は知らない。まずは行動、全てはそれからだ!」 取り合えずこの森を抜けよう、この世界にも国があるだろうし… ギャーオオオン! 上空から何かが降りてくる、でかい、目算でも30メートルはあるのではないか?その何かが目の前に降り立つ、ドラゴンだ。黒一色、だが汚れた色ではなく鱗一枚一枚輝きを放っている。紅い目をこちらに向けその瞳からは並みならぬ闘志と殺意が見える。 「なんだ?なにかようか?」 ドラゴンに言葉が通じるのかは分からないが話し掛けてみる。するとドラゴンは体を低くし俺がよく見える位置に頭を持ってきた。 「…そなたは…人か?」 喋ったよ! 「話せるのか」 「何を驚いている、我くらいなら話せて当たり前だ」 その常識です発言止めてください、俺まだこの世界初心者だから 「今一度問う、そなたは…人か?」 「一応まだ人間かな」 「一応と言うのは?」 ヘイヘイ、随分突っ込んでくるね 「それは言えないな、お互いに初対面だ、いきなりそんな個人情報言えるかよ」 「…ならば吐かせてやろう」 どうしてそうなる?
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