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Side.将 ーシャランシャラン 扉が閉じる音が鳴る。 やばい。 径くんを怒らせた‥ みるみる顔が青ざめていくのが分かる。 「あぁ。何やってるんですか。将さんらしくない。」 隣のBarに居た和葉がドアから顔を覗かせて俺の方を見て言った。 「突っ立ってる暇があるなら早く追い掛けろよ。彼女には俺から説明しておくからさ。」 攻め立てるように、百合が冷たく俺に言う。 「そうだよ。早く追いかけないと、大好きな径くんに逃げられちゃうよ?お兄ちゃんっ。」 語尾にハートをつけたような口調で妹が言う。 お前のせいだろーが。 「「はぁ?!お兄ちゃん?!!」」 綺麗に和葉と百合がハモる。  
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