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「開店まであと5分だぞ。急げー!」 そう言ったのは将さん。 店長であるリーダーは何をしているかと言うと‥カウンターに座って眠っている。 「将さん、リーダー寝てますけど。」 テーブルを拭いていた手をとめて、リーダーの方を向く。 「んー、径くんはいい。俺がその分仕事するから。」 「いや、そういう問題じゃ‥」 "ないでしょ。" そう言いたかったけど、将さんのこの顔を見たら何も言えなかった。 「径くんにはいつも無理させちゃうから。少しでも休んで貰いたいんだ。」 そう言う彼の目はいつものキリッとした目ではなくて、哀しみと不安が入り混じったような複雑な目だった。 「ごめんな、今は休ませてあげて?」 将さんにこんな表情をさせるつもりじゃなかった俺は少し焦る。 「いえ‥すみません。」 確かに昨日はモデルの仕事で2人が居なかったため、リーダーだけで店を回していたようなものだった。 リーダーに沢山負担が掛かってしまったのは私も分かっているし少し反省していた。 将さんの立場からしたら、リーダーしか頼れない状況でリーダーにばかり負担を掛けさせてしまう‥それはとても辛いことなんだろう。 「‥しょおくん?」  
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