帰れない理由
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俺は頬杖をそのままにして、両の手のひらの上から男の顔を見上げた。 男は、とても幸せそうに笑う。 俺のマグカップの中には細いスプーンが入っていて、横にはミルクとガムシロップのポーションが転がっている。 男はテーブルを挟んで、向かいの椅子に座る。 俺はこのダイニングのテーブルがあまり好きではない。 理由は広い事と、椅子が六つもある事だ。
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