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「んだこら、てめぇ――」「静かにしろッ!」
男子生徒が今にも飛び掛りそうな剣幕でアセビに対して能力を発動しようとしたとき、タイミングを見計らったように現れた担任。
すぐさまライフルを男子生徒に向ける。
「この中に何人ライフル弾を回避できる異能者がいるか知らないが、私はお前たちの一切の命を預かることになっている。とりあえず無作為に撃ち殺すことも許されているぞ」
ライフルの銃口を向けられた数人の生徒が悲鳴を上げると、小さく震え始める。
「見ろ、砲弾神経症の生徒もいるんだ。これ以上クラスの雰囲気を壊したくもない。おとなしく席につけ」
ライフルを構えた男の声は威圧的で、いつ撃ってきてもおかしくないと全生徒は直感的に感じ取り、立ち上がっていた男子生徒もすぐに席についた。
「よし、では広場に移動する。2列縦隊で私に続け」
命令的口調に恐怖心を植えつけられている生徒たちは従順な態度で廊下に整列する。
中には反抗的な態度をとる生徒や、怯えて立ち上がれなくなっている生徒もいたが、担任の一喝と他生徒に向けられるライフルの砲身を見て従った。
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