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「左方向距離450、オリジナル反応1、小規模な編隊です。遠距離攻撃、来ます!」
索敵兵の悲鳴に近い声が上がった瞬間、防壁を張っていた一人の仲間が死んだ。
「防御壁消滅ッ!まずいッ、第二波来ますッ」
「おい、どんな威力だよ。こっちには防げる異能者がいないぞッ!」
隊員の一人が悲痛な声を上げると、リーダーの男が右腕に炎を灯し彼自身の最大出力まで能力をため始めた。
「3秒前ッ」
「全員で敵方向に対して攻撃ッ!力の出し惜しみをするなよ」
リーダーの合図で隊員全員が力をため始めつつ、見えない目標がいるであろう方向に向き直る。
「来ますッ!」
索敵兵は耳にあてがっていたヘッドホンをはずし、仲間全体に聞こえるように叫ぶ。
しかし、その声が全員に届く前にまぶしい閃光が彼らがいた大地を撫でた。
光が完全に消滅し、あたり一面が焼け野原と化した跡には生命の反応を感じさせるものは何一つ残っていなかった。
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