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「反応消滅。前方方向に対してオルレアの攻撃、成功しました」
「よし、よくやったオルレア。引き続き敵兵を殲滅せよ」
5人の男に囲まれた、オルレアと呼ばれた少女が無言で頷く。
その中で一番偉そうな軍服に身を包んだ男が、その少女の傍らで豪快な笑顔を見せるとガシガシと頭を撫でた。
「オリジナルの力って、レプリカルとは比較になりませんね」
他の4人の男も、少女と偉そうな男を交互に見ながらはやし立てる。
そこは草木が一本も生えていない荒涼とした大地であるが、彼らの浮かれ様はまるでリゾート地にでも来たかのようだった。
「これで敵のレプリカルを一網打尽にして、俺たちは出世ッすね!いやー途中で良い拾い物をしましたね」
戦地には似つかわしくない上等な生地を使ったシャツの上に、黒のロングコートを華奢な体でまとう少女は、感情のこもらない無愛想な顔で隊員と偉そうな男を見つめる。
「あぁ、あの廃墟でうずくまってるこいつを見つけてから、俺たち南西支部第133班はダントツの成績だからな。オルレアのおかげだ」
偉そうな男は終始、豪快な笑顔だ。
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