白狼の巻

13/31
前へ
/34ページ
次へ
「黒狼双牙神拳奥義 衰舞の構え(すいぶのかまえ)。ロウよ、この構えを見たからにはもう後にはひけんぞ」 「望む所だ!そして我も使わせていただこう。白狼双牙聖拳伝承者のリュウの背中を守るために。白狼双牙聖拳究極奥義 天狼の構え(てんろうのかまえ)」 「ロウよ、その構えは!!」 「あぁ。白狼双牙聖拳の究極奥義であり、自らの命と引換えにする究極の一つ。この構えをした事により、貴様を止めて俺は天に帰る」 「その覚悟、たしかに引き受けた」 黄臥が先に動きだした。 「この攻撃を止めてみよ」 黄臥の攻撃が炸裂していて、ロウはその攻撃一つ一つを受流して対処していた。 (スキがない!! 白狼双牙聖拳では、やはりあの技でしか黒狼双牙神拳を止める事ができないのか。なら、試すしかない) ロウは、考えながら心の中で決めていた。 「どうした、攻撃できないか? 我が黒狼双牙神拳は、流派が違うからな。分家にあたる方の流派で、別名 黒狼龍牙拳(こくろうりゅうがけん)。暗殺拳の一つだ」 「なるほどな。お前は黒狼双牙神拳の伝承者と白狼のリュウが出会った時、貴様の拳では勝てない!!」 「ほざけっ!! これで終りだぁぁァァ」 「スキを見せたな。相討ちにはならぬが、致命はまぬがれない。はぁっ―!」 ロウは黄臥の胸に一撃を与えていた。そして、黄臥もロウに一撃を与えてた。 「ぐはぁっ!?。さすがだロウよ、貴様の拳は最強だ。だが、俺を止める事ができなかったようだ」 「あぁ。止める事はできなかったが、お前はリュウ達を追いかける事はできない。何故なら、最後にいれた一撃は秘奥義と呼ばれている技で、心中にいれたからな。即ち急所で気孔というツボにいれたからだ。気を急所に集めすぎだな」 「何だと! 後を追っても闘えなくするために、この肉体に致命を与えて止めたと言う事か!!!」
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加