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ヒューゴとライラックが一斉に動き出した。
「ライラック。貴様を倒し、そしてヴァンを倒す。聖天に平和をもたらすためにここで死ぬがいい。聖天獣氷拳奥義 氷尖波(ひょうせんは)」
ライラックは、さっと避けた。
「貴様の拳は、この俺に通用しない。聖天獣氷拳は自らの覇気を使い、相手に打ち込む。だが、ヒューゴの師は覇気を使わず、相手の気だけで戦うのだ。本来の戦い方ではないから、当たらんのだ」
「何だと!! じゃあ俺の拳はいったい何を意味する。さらに聖天の1人として何を意味する」
「ヒューゴ。貴様は、ただの聖天六将の身代わりだ! 我が拳で死ねぇい。聖天雷塵拳奥義、轟烈雷鳴承(ごうれつらいめいしょう)」
ライラックの右手から放たれた。
リュウが叫んだ。
「ヒューゴォォォ」
「ぐふぁぁァァァァ」
リュウが近寄り抱きかかえた。
「リュウよ、すまぬ。我が聖天獣氷拳は奴を貫けなかった、かつて白狼双牙聖拳の伝承者の約束を果たせなかった。約束は新たな伝承者が現れた時、共に歩み御守りする事だっ・・た。私は・・リュウ様に・・会えて・・良かっ・・・」
「ヒューゴォォォ!! ライラックよ、許さん。ヒューゴの魂は、俺の中で生きている、貴様を倒す」
スザクはリュウが怒った事にきがついた。
「ヒューゴは駒に過ぎなかった。何故、あやつの為に怒る」
「貴様に答える必要もない」
リュウは構え出した。
「お前、その構えは奴の!」
「そうだ。聖天獣氷拳の構えだ。行くぞ!」
(ワッタァ!ホゥゥワチャァ!)
「グフェ、グホッ。何故だ、何故その拳を使える」
「白狼双牙聖拳は、敵の拳法を会得出来る事がある。その奥義が、狼牙転聖(ろうがてんせい) これは、戦っている最中又は見ている最中に動きや気を感じ取り、物にする奥義だ。」
「だから、白狼は滅亡せずにいたのか。ならば、この聖天雷塵拳の究極の技を使わせてもらおう」
ライラックが、右の指2本を左肩に、左の指2本を右肩に刺した。
「貴様、気孔を刺したのか!?」
「あぁ。これは、身体の気の流れを封じて力を上げたのだ。よって貴様の覇気は流れて来ないのだ。即ち、貴様の拳法はきかん」
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