白狼の巻

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「何!? 」 「じゃあ、行かせてもらうぞ。聖天雷塵拳奥義 雷塵隼烈拳(らいじんしゅんれつけん)」 リュウは必死に避けた。 「さすが聖天六将の1人だ。ならば、白狼双牙聖拳の分家にあたる流派。白狐十字拳(びゃっこじゅうじけん)の奥義を見切れるか?」 「分家の流派だと!? まさか、この世に白狐十字拳が生きていただと! ありえない。あの拳法は、かつて聖天六将の聖天覇皇拳が滅亡させたはず」 「確かに白狐十字拳は滅亡した。だが、白狼双牙聖拳の奥義 狼牙転聖で会得しているならば、その拳は使える。しかも、師が既に狼牙転聖で会得していたならば、弟子に伝える事が可能なのだ。気の使い方が似ているならば尚のことだ」 「何だと!? ならば貴様の腕を封じれば・・」 「もう、遅い事だ! 白狐十字拳奥義 白狐天昇(びゃっこてんしょう)」 「ぐわぁぁァァァ。まだ我は負けん、負けてないぞ。こ、こ、この・・に、立って・・・ぞ。か、からだが・・・ぐわぁぁァァァァァァ」 ライラックは、弾け散って逝った。
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