白狼の巻

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(邪族達が来たぞ―、戦えるものは手を貸せぇぇぇ) 少女は、さっきの知らせを聞き走っていった。 「邪族とは何だ?」 「邪族は、この辺りを荒らしまわっている集団。その集団のリーダーの名がイースというんだ」 「イースだと」 「リュウ、知ってるのかい?」 「たぶん、聞いた事がある名前だ」 「そうだ、俺の名前を言うの忘れてた。俺の名はカイトだ、よろしく」 「あぁ。邪族を倒したら、この村は平穏になるのか?」 「本気かい!! 確かに倒せば平穏だが、奴等をまとめている将がいるって噂だよ。しかも、その将は超強いって聞いた事がある」 「構わんよ」 リュウはその牢の柱を曲げて出て行った。
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