アパート-2-

12/15

7人が本棚に入れています
本棚に追加
/87ページ
[残されたのは先行して来ていた私だけだ。] 「最初に、身体がなんとかって言ってたよな?」 [ああ、私の身体は君の身体だと。] 「逆だろ!この!」 [医療だよ。ちょうど君たち世代は惑星移住の副作用など影響が多かった。出産数も少なくてね。だから異常の有る者、死産した者はクローンを製造して健康な状態で親元に返したんだ。] [それを指揮していたのは私なんだ。私は世界政府から好きな体を選んで自分の身体にしても良いと言われていたが..そうしなかった。] 「何で?」 [私は、人類が好きだ。未成熟だが、愛や希望、そんな物の為に泣いたり、わらったり。親が子を想う気持ちも。例え身体が自分たちの子どもでも中身が違うなら、それは間違いだ。] 「へぇ..。」 [なんだ?] 「べつに..。」
/87ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加