双子の話

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「トマス、作り方教えるですぅ」 「この間も教えたのに」 「もう一回教えてですぅ!」 「魔法の言葉がないから駄目ー」 むぅ、とアリスは可愛らしく頬を膨らませた。その頬は林檎みたいに赤くて、トマスは翡翠色の瞳を細めて笑った。 「トマス、Please!」 「分かったよ、アリス」 Please. たったひとつの魔法の言葉。 これさえあれば、魔法は解ける事を知らない。
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