砂のような予感

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  擦り切れた優しさで あの子を傷つけながら 君を静かに見つめていた 逆らってばかりの言葉が もどかしくて いつも不安にさせて ごめん どこまで巻き戻せば 変えられるだろう 掛け違えた気持ちさえ 伝えられずに 砂のような予感に あと一歩を踏み出せず 君のことを傷つけてばかり 時の早さが恐くて ただ何も出来ずにいた僕 あの子の優しさに 溺れながら 君の横顔が離れなかった 陽射しの強さに 惹かれながら 月の涙を忘れられなかった 月の横顔を想っていた  
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