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「へ?」 及川君がゆっくりこちらを向く。 顔と顔の間に指一本分くらいの隙間しかないほど近い距離で目があう。 私はその近すぎる距離にかぁっと顔を赤くさせる。 「いや、今更?」 及川君が私の赤い顔を見てふっと吹き出す。 今更だろうが何だろうが慣れない物は慣れない。 こんな至近距離で目が合うだけで今だにやっぱりドキドキは止まらない。 しかも、ベッドの上だし! 「もう今日はずっとこうしてよっか。」 及川君が私の顔にかかっている髪の毛を元の位置に戻しながら言う。 それがくすぐったくて少しだけ目を細めた。 「あ、でも岡本のおばさんにこんな所見られたら怒られるね。」 私と及川君は顔を見合わせて、あははっと笑った。
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