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チャプリ。
目を覚ますと、いつものホルマリンの中だった。
科学者はもうこちら側へおいで、なんてこない。
きっとアレだろう、《自分で行きなさい》的なやつ。
ザプリ。
外へ出て、外の光景を目に焼き付ける。
…忘れないためにね。
昨日の実験の結果を、頭の中で再生しながら、どうすればいいか…と策を練る。
…が、何も出てこない。
まあ、何もないからからのカスカスの脳ミソからなんてなんも出てこないだろうけど。
…………おかしくないか?
最近、そう思うようになった。
なぜ彼らが実験の材料にされて、他のやつがのうのうと生きているのか。
周りの奴らは何故何も気付かないのだろうか。
そもそも、辻褄が合わないことが多すぎる。
「…………この世界、ちょっとヤバいんじゃないか…?」
そんなことを呟きながら、過去の記憶を頼りに、公園へ向かう。
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