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「うん~いいよ~。」
「わっ、やったぁ!!じゃあ失礼して…。」
エリルは春風に手を伸ばした。
「うわぁ、モフモフしてて気持ちいい~。」
エリルは幸せそうに目を細めた。
「へぇ、そんなにいいのか?」
仁も好奇心に惹かれて春風に手を伸ばした。
「ニャー!!」
「痛っ!!引っかかれた!!」
春風は仁のことをにらみ、威嚇するように鳴いていた。
「あ、言い忘れてたけどぉ、春風はすっごく気難しいからぁ、気に入らない相手には引っ掻いたりして絶対に触らせないように攻撃したりするよぉ。」
「なぜそれを早く言わない…。ていうかなんでエリルは引っ掻かれないんだ…?」
「きっとぉ、エリルちゃんのことは気に入ったんだよぉ。」
「…エリルは猫にまでモテるのかよ。」
「あはは~、エリルちゃんが珍しいだけだよぉ。普通はみんな引っ掻かれるからぁ。」
そう言うとレムは歩きだした。
「じゃあ、今度こそばいばいだねぇ~。」
レムは手を振って歩いて行った。
エリルもしっかりと手を振りかえしていた。
「…なんだかなぁ。っておいエリル、もう行ったぞ?」
「猫…モフモフ…。」
エリルはとり憑かれたようにそれを繰り返していた。
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