2人が本棚に入れています
本棚に追加
「さすがは世界で一番の学園だね。」
横にいるエリルこと、エリルート・アルティーユはいつも通り冷静だったが少しワクワクしているように見えた。
だがそれは二階堂仁(ニカイドウジン)も同じだった。
仁たちの出身の東大陸は自然豊かな土地だったので建物自体も多くなかったし、大きい建物もなかった。
そもそも大きさはエリルの実家が一番の大きさだった。
ワクワクするのも頷けるだろう。
「エリル、緊張してるのか?」
「そんなわけないじゃん。この日のためにずっと修行してきたんだから。
というより仁こそ大丈夫なの?今日はいつもの力押しだけじゃダメなんだよ?」
「うん、まぁ型はちょっとだけ不安だけど…模擬戦は大丈夫だ。実戦経験も結構あるし、それこそ力押しができるからな。」
「油断大敵だよ。必ずしも相手が実戦経験がない訳じゃないんだから。
それにその模擬戦、私と当たる可能性だってあるんだよ。」
「まぁ、そのときはそのときだ。お互い本気でやりあえばいいんだよ。別に負けたからって必ず落ちるわけじゃないんだから。」
「相変わらずだね、仁は…。」
エリルはため息をついた。
最初のコメントを投稿しよう!