2人が本棚に入れています
本棚に追加
そしてエリルは自分の腰に差したレイピアを見た。
白銀の刀身を持ち、太陽を反射して光り輝いているこのレイピアは『スラッシュサン』という銘を持っている。
自分で素材を採ってきて作ったこのレイピアはとにかく軽く、扱いやすい、エリルにとって相棒のような存在だった。
エリルももう一度確認した。
この剣となら誰にだって負けない、と。
「君たち、入学試験を受けに来たのか?」
突然後ろから声がした。
二人は振り返ってみるとそこにはやや背が高い女性が立っていた。
「そうです。この学校の職員の方ですか?」
「私は職員ではないよ。私は『カリン・サープラウ』
この学校の2年生だ。もっとも、君たちが入る頃には3年生だがね。」
カリンはすこし苦笑しながら言った。
「先輩だったんすか。俺は二階堂仁っていいます。で、こっちが…」
「エリルート・アルティーユです。よろしくお願いします。」
二人はカリンに名前を言った。
「うん、よろしく。あ、そうだ。試験を受けるなら一緒に会場まで行かないか?
私もそこに用事があるし、ここは結構広いから迷うかもしれないからね。」
「あ、いいんですか!?ありがとうございます!」
最初のコメントを投稿しよう!