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そう言って憂夜は無理矢理、私の手を引き保健室まで連れて行った。
見事に熱は38.7℃。
迎えに来て欲しいと、
親に連絡をしてくれた。
だけど、弁護士をしている父親に人気のある雑誌『SUPURAN』の編集長である母親。
来れるわけがなかった。
「とりあえず、ベッドで休んでて。」
熱は上がり続けて39.3℃。
そして迎えに来れない親。
結局、高熱の中、自力で帰ることになった。
その日、両親が帰ってきたのは夜中の1時過ぎ。
私の体調がここまで酷いことに翌朝の6時に要約気がついた。
虚しい家庭だ……。
―――――――
ただ熱が出て咳が出るくらい。
それなのに、昨日は血液検査なぁんて大袈裟なことまでされて…。
今日、病院に呼ばれた。
最初はお母さんと2人で医師と話し、その後、私も呼ばれた。
「白血病…って。ねぇお母さん…」
え…?
お母さんは驚きも何もせず
黙ったまま下を向いていた。
「なんでよ!?」
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