アオイハル

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公立の小さな中学。 いいも悪いも思春期真っ只中の日常を慌ただしく走りながら どんどん過ぎていく時間を追い掛ける日々。 このまま将来に何の希望もないまま、詰まらない大人になっていくんだろうな。なんて 下らない事ばかり考えていた。 「……武田ぁ、何か食って帰るー?」 バスケ部の練習が終わって、仲間達とダラダラ歩く体育館脇の部室の通路。 「や、無理。俺、門限間に合わない」 「お坊っちゃんかよっ」 「ふははっ」 大人になんか、なりたくない。 そんな事を思う自分自身がもっともっとキライだった。
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