キラキラヒカル

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「よし……決めたっ!」 バッと顔をあげたと同時にまた椅子をガコンっと蹴られて、後ろの席に平謝りしながらも緩む頬。 『戦国武将の中で一番強いの誰?』 小さく書かれたその文字に綺麗に平行して、思わず答えを書いた。 『 織田信長 かな。』 今日一日の任務を遂行し終えたような爽快感。 まるで数学のテストが全問解けた時のように晴々とした心持ち。 我人生に悔いなし! ふい~っと長い溜め息を吐いて、汗ばんだ額を拭った。 この瞬間、確かに始まった。 小さな学校の小さな教室。 誰も知らない あたしと彼の、秘密の時間……。 .
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