逃走

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夜の雨は漆黒の中から限りなく溢れ、フロントガラスに凄い勢いでぶつかってくる。 水滴の勢いが強いのは、外で嵐があるわけではなく、一人の青年が走らせている自動車のスピードのせいだった。 目的地は決まっていない。 ただ、あるものから逃げる為に自動車を走らせていた。 「なんでもいい……逃げなきゃ」
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