第に段 夏眠

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タイトル『眩』 (2013/07/07)  お久し振りです。ちょっきです。  何やら仕事と病系のトラブル過多で、なかなか定住出来ない奴になっておりますが、本日は恋人達のビックイベント『七夕』という訳で、黙ってはおられず一夜限りの復活です。  皆さん。七夕ですよ、七夕。織姫と彦星。一年間の溜まりに溜まった思いの丈を、それはそれは露な姿でエネルギッシュにぶつけ合うであろう二人の破廉恥な……いやいや、赤面物の激しい純愛の様を今年こそはこの目に収めて夜のおかずに……では無くて、心に刻んでこれからの恋愛に活かそうと、野次馬精神爆発で夕方から空を見上げ続けている訳ですが……やはり今年も天気は曇りがち。どうやら駄目なようです。  しかし七夕は、愛し合う二人の姿を望遠鏡を使って堂々と覗いても許される、一年で一日だけの特別な日。視聴年齢制限もありません。このチャンス、逃してなるものか。  ……と、そんなことを考えて空を眺め続けていると、首を痛めて入院したり、車に轢かれて入院したり、馬に蹴られて入院したりしますんで、他人の恋路にあまり首を突っ込まないように。  織姫と彦星なんて、擬人化されてはいるものの実際はただの星同士。人間様が見たところで、決して欲望が満たされるような絵にはなりません。どうか皆様、お引き取りを。  というわけで、今年も悪天候に恵まれ、愛する二人が野次馬を気にせず静かに過ごせたことを祝って。
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