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「…………ハァ。仕方ないなぁ」
「いいのか?」
「――まぁ、これぐらいなら大した手間じゃないし」
そう言って僕はしぶしぶ了承した。け、決してジュースにつられたんじゃないからね!
「おお、ありがとう雨見! じゃあコレ、よろしく!」
そうして佐藤がカバンから取り出して僕に渡した本は、ハードカバーの「アーサー王と円卓の騎士」だった。
「じゃあな雨見、また明日!」
数人の「じゃあ」という声とともに、佐藤は教室から出て行った。
「さてと、じゃあ僕も……」
配られたプリントや教科書、筆箱、そして佐藤の本をカバンに仕舞い、僕も教室を出た。
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