――紫陽花――

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「確かに受け取りました。またのご利用をお待ちしております」  そうして、彼女は軽く礼をした。……おそらくこの態度も敬語も、外部の人が多数利用するからやっぱり決まりがあるんだろう。 (最近、あんまり読んでないな……)  そう思った僕は、ライトノベル等が置いてある棚へと足を向ける。  文学作品やカッチリとした小説なんかはあまり得意ではないけど、ライトノベルなら僕でも比較的すらすら読める。中学のときに友達に勧められてはじめてライトノベルを読んだときに、あまりの面白さに興奮したと同時に何故今まで読まなかったのか、という後悔をしたことを今でも覚えている。  今ではライトノベルが原作のアニメも見たりするし、そうじゃないアニメだって面白そうなものは録画して見ている。  おたくっぽいとか、そんな理由でサブカルチャーを敬遠している人たちは絶対に損をしていると僕は常々思うね。
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