男の園

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営業補佐事務は、社内に鳴り響く外線や内線をとらなきゃいけない。 これがまた厄介で、なかなか仕事が進まないほど、電話は執拗に鳴り響く。 営業課に女子社員は少なく、また男性社員のほとんどは、この五月蝿い電話音が全く気にならないのか、ほとんどとってくれない 「お電話ありがとうございます。東洋コーポレーションです」 隣の席から聞こえる、ザラついた、声。 電話が終わってから、私は引き出しから取り出したのど飴を差し出した。 「風邪ですか?」 そんな私に、驚いた顔をすると、ニヤリと気味の悪い笑顔でこちらをみた 「お前、結構気が利くじゃん」 それ以上会話が弾むことなく、終了 だって私は、別に市川さんになんて興味ないもん
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