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と、いうのも。
理由はわかってる。
私の態度はあからさますぎるのだという(市川談)
要するに私は、牽制されているのだ。
そんな露骨にスルーしなくたって、告白しやしませんよ!!
……多分。
とはいえ、私も気を使って市川さんのほうからボタンをつけ直す。
二人共会社に替えの洋服があるため、一時的に着替え、順番に付け替えた。
私だって、空気くらい読めますよ!!
とはいえ、上条さんのシャツを手にすると顔が崩れる。
「顔」
隣の席から市川さんがそう呟いたけど、私はそれを無視して黙って顔を引き締めた。
あー。なんかもう。
幸せ。
まぁ、てっきり二人共、こんなほつれたシャツ着てるくらいだから、彼女もいないんだろうな。
それくらいの推理は簡単に出来る
そう思うとまた顔がダレて来て、私は上条さんにシャツを手渡す時にうっかり調子に乗ってしまった
「シャツと一緒に、私ももらって下さい」
「いや、いらないから。」
即答。
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