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「ガルウィン隊長!」
「お前らのお陰で命拾いした。改めて礼を言おう」
「いえ、自分達は出来ることをしたまでです」
ウェルトが謙遜しながら言う。
「中等部にしてその技量なら高等部卒業後すぐに、中級騎士か上級騎士への推薦が出来るだろう。現に私を含めた何人もの命を救っているのだからな。試験後は、これに関して加点しておく」
ただし、と付け加えて
「フィルゴと言ったな?お前は上官に対しての口の聞き方が悪いから減点とする」
「そ、そんなぁ!マジ勘弁してくださいよぉ!!」
戦いの最中だが小さな笑いが起こる。
「お前らはもう休んでても良いぞ。我々騎士の見せどころがこれ以上とられたら立つ瀬がないからな」
とガルウィン隊長は、ハッハッハッ!とさらに笑う。
では私も行くとするか、と言い、敵方を見据える。
「「御武運のあらんことを!!」」
二人そろって敬礼した。ガルウィン隊長も敬礼を返し、敵に向かって走り出す。
「お疲れさん!ナイスファイトだ二人とも!!」
また、新たな声がかけられる。
声の主は漆黒の鎧に身を包んだフレインだ。
相変わらずヘラヘラ笑いやがってこの野郎。
まぁいい、お互い無事ならそれに越したことはない。
三人とも無事で本当によかった。
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