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「…人の……悲鳴だ…!」
いつの間にか隣に来ていたフレインが代弁するかのように答える。
前方から聞こえたそれは間違いなく人の悲鳴だった。恐らく最前列付近だろう。
「お…お、お・おい!!どーする!?」
フィルゴが物凄く動揺し慌て始める。
「あれは間違いなく悲鳴だ…!とりあえず、フィルゴ!!後方のやつらに報告を!!ウェルト!着いてきてくれ!俺等は前方に報告と様子を見てくる!!」
フレインはいたって冷静に的確な指示を出す。
フィルゴも頷き、後方へ向かって走りだした。
やはりフレインは凄いな、と思った。
おれも、表には出さなかったが、内心はかなり動揺していた。
だけれどもフレインは落ち着いて状況を分析し、いまできる最善策を行ったわけだ。
学院でも頼れる兄貴のような存在で、いろんなところでリーダーシップを発揮している。
恥ずかしくて口には絶対出さないがフレインがいてよかったとつくづく思う。
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