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『俺が見えるの?』って……え?
「み…見えます…よ…?え…?」
意味が分からず、何て答えたらいいか迷った。
目の前にいる彼はすくっと立って、
「ほんと?見えるの?俺が?」
「は…はいっ…見えますともっ…」
すると彼はふっと笑って
「……やっと出会えた。俺のこと、見える人に。嬉しい」
呆然と見ていると、彼は、何かを言い忘れていたように、「あ」とこちらに目を向ける。
「俺、お化けなんだよね。いわゆる幽霊ってやつだよ」
え………幽霊……………?
頭がついていかない。
「あなたが、幽霊?ってこと?えぇ?」
嘘でしょ、と言いたげな顔で彼に問いただす。
信じられるわけない、だって彼はこんなにも近くにいる。
私の手が届く場所にいるじゃない。
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