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隆盛が彩未に新撰組の話をしていると、あっという間に時間が過ぎ目的地に到着した。
目の前にある家は古びて今にも倒れそうな木造の建物だ。
彩未は思わず感嘆の声をあげた。
「すごい、木造の家だ」
隆盛は車のトランクを開けながら、家を見て目を輝かせている彩未を急かした。
「彩未っ、早く荷物降ろして行くぞ」
「わ、わかった」
彩未と隆盛は大量の荷物を頑張って降ろし、戸を叩いた。
「こんにちはー、山本です。楢橋さんのお宅でしょうか」
隆盛がそう叫ぶと、しばらくしてゆっくりと戸が開き八十歳ぐらいの老人が顔を出した。
「おぉー、山本先生ですかい。こんなところまでおいでくださって申し訳ねぇ。さっ、上がって下せぇ」
二人は老人、楢橋に着いて家に入っていった。
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