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家の中は意外と広い造りで沢山の本棚があり本がぎっしり詰まっていた。
「うわぁー、沢山本があるんですね。お好きなんですか?」
彩未は部屋を見回しながら楢橋に話しかけた。
「本を読むと落ち着くからなぁ、特に歴史に関するものを読むのは好きじゃ」
「私、新撰組が大好きなんですよ!」
彩未があまりに嬉しそうに言うので、楢橋は大きな声を出して笑った。
「ホッホッホ、確か何冊かあったから帰りに持って帰りなさい」
「いいんですか!?ありがとうございます」
その時、隆盛は嬉しそうにしている彩未の腕を引いた。
「こら、彩未。診察が先だろう。早く荷物を出すのを手伝ってくれ。
すいませんね、楢橋さん」
「なぁに、このくらいの歳なら元気すぎる方がよい。可愛いお嬢さんじゃよ」
そう言って楢橋は彩未の頭を優しく撫でた。
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