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喉が張り裂けんばかりに叫んだ途端、襖が勢い良く開き青年が抜刀した状態で現れた。
その姿に唖然と見上げる雪乃。
どう見ても現代の服装ではない。
頭の中に浮かんだ想像を考えてみるがあり得ないと言い聞かせ青年の反応を待つ
「どうした!?何が御座いましたか!?」
第一声がそれであった。
顔に似合わず声は野太くハリもある。見た目はどう見ても10代後半にしか見えないのだからいた仕方ない。
「…敵襲では…ないのだな…」
当たりをキョロキョロと見渡したのちホッと一息ついて私を見つめる
すると、どうした事が明らかに顔を赤らめ視線を反らす、その意味がわからず首を傾ければ彼は震える指でこちらを刺しおもむろに口を開いた
「す、すまぬが…そなた布団で隠して頂けないだろうか…?」
その言葉にハッとして顔が火照るのが手に取るようにわかる。
ガバッと手元にある布団を持ち上げ裸体を隠し、そこから半分だけ顔を出して青年を覗き見る
「失礼つかまつった。
俺は正孝
そなたは何者だ?この辺りのモノには見えぬが…」
「えっと…」
状況が読み込めていない現状では正直どう答えたらいいかわからない。
だから口を開いては閉じたりしていると正孝は何かを悟った様に渋い顔をする
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