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「そなた…もしや覚えてはいないのか?」
深刻そうに盛大な勘違いをしている正孝を見つめ、そういった設定にすれば少しは状況が掴めるのではないか、と無い脳みそで閃き激しく首を縦に振った
すると正孝は「やはり」とより渋い顔をしてコチラに近づき布団の前までくると、そこで腰を下ろした
「それは怖かったであろう?
俺は旅芸人である。傀儡師と言えばわかるであろう
一人では寂しい旅なのだ、そなたも一緒に来はせんか…?
ああ!安心せい!寝床も服も食事も全て俺に任せておけ
助けたのも何かの縁!今更ほっぽりだしたりはせんよ」
そういってくしゃりと笑う正孝の笑顔がとても印象的であった。
「そうだ、そなた名はなんという?名がわからんと呼びづらい
覚えているならば教えて欲しい。
もし覚えていないようなら…俺が名を送ってやる!」
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