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エレベーターにたどり着くと少女が乗って行った後だった。
―5階で止まった。俺が最初に来た研究室がある階だ。彼女はそこにいるのか?―
遼平はエレベーターが戻るのを待ち、5階に向かうことにした。
―さて、とりあえず向かってみるか。あの女の子に話を聞いてみよう。頼むから逃げないでくれよ…―
祈るように研究室に向かいドアを開ける。
「お~い、誰かいませんか?」
遼平がドアを開くと先ほどの少女がビクビクした様子でこちらを見ていた。遼平はそっと部屋の中に入り、
「驚かせて、ごめん。ちょっと話を聞かせてほしいんだけど…」
すると少女はまだ警戒した様子で
「あなたもプレイヤーなの?」と遼平に言葉を返してきた。
「ああ、黒田さんにモニターを頼まれて今日初めてプレイしたんだ。もし知ってることがあったら教えてほしい。」
遼平が頼むと
「奴らが来る…。捕まったら殺される。逃げて…」
短く言葉を発すると、部屋の外へ出て行ってしまった。
―奴ら?一体誰だ
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