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゙ザレムは絶対に助けだす。でも、何処にあるのだろう…゙
リュカは終わりの牢獄の場所を知らない。名前を知っているだけで、後は何も分かっていないのだ。
「どうしよう…。手掛かりも無いし、探すのは困難だな…」
リュカは悩んだ。
誰かに頼ろうにも自分は嫌われ者。それに、ザレムの存在を知っているのはリュカたった一人だけ。
彼は溜め息を一つ吐いた。
するとそこへ…
「どうした?具合でも悪いのか?」
目の前で声がした。
ふと顔をあげると、リュカと同じくらいの赤髪の青年がそこに居た。
突然のことに言葉に詰まり、どう返せばいいか分からないリュカは、
「そんなんじゃない。君は誰?僕に話しかけないでくれるかな」
と、冷たい返事を返す。
「無愛想な奴だな…ってお前、そこに付いてる番号…もしかして…」
青年は彼の顔を指差した。
「あぁ、No.devilの証だよ…」
悲しげにリュカは呟いた。
「やっぱり!俺と一緒だな!あっ、言い忘れてた。俺の名前はグレッド。No.devilの第1悪魔だ」
グレッドと名乗る青年は胸をドンと叩き、眩しい太陽のようにニカッと笑った。
「第1…悪魔…グレッド」
リュカは静かに復唱し、グレッドの頬をジッと見つめた。
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