YEARNING

14/40
前へ
/40ページ
次へ
虫騒動が収まり、 無駄に広い居間で兄と二人。 「なー.... 兄貴.... 」 「なんだ?」 眼鏡をかけて雑誌を読む姿は絵になりすぎていて、俺ですら見惚れる。 中身は.... あれだか。 「.... .... .... あのさ.... 」 “男が好きってどうなのか” 「.... .... .... っ。」 「どーした?」 .... って.... 「言えるかぁ!」 「ちょっと、奏?!」 いきなり声を張る俺にビックリする兄。 .... でも、 こんなにカッコいいんだし.... 恋愛経験くらいは.... 「兄貴ってさ、彼女とか.... 居るの?」 「ぶっ.... .... !!」 「─な!」 兄は雑誌を落としてむせた。 何も飲んでないのに。 「─ッゲホッ.... え、奏.... え?」 「いやいや、どもりすぎだから。」 ていうか、なんだ? 兄貴の顔が白くなっていっているよーな.... 「.... 彼女.... いや、悪魔.... 。」 「は?」 「いやっ、なんでもっ.... ま、まぁ、近しい人なら....?」 何故に疑問形.... てか、 そっか.... だよな.... こんなイケメンほっとかねーよ。 あれ、 てゆか、兄貴ってさ、彼女はいいとして.... 「友達っている?」 つるんでるとこみたことねーかも。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加