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僕が傘をさすせいか今日も生憎の雨だ。
静かに降っているがいつ嵐がくるかもわからないような暗い空だ。
早く自分の部屋に帰りたい一心である。
早歩きだと嵐に歩み寄るようで遠慮したかったが、自室からの誘惑というのも中々強い。
見たいテレビがある。
総合病院のある大通りから家へ繋がる小道にさしかかったところで、小さな人影があった。
屋根の下にかがんでいる少女がいた。
開くはずもないシャッターの前で永遠に雨宿りをするつもりなのだろうか、微動だにせずに雲の方を眺めている。
なんでこんな不思議そうに眺めているのだろう。
よく見るとその少女の膝にはスケッチブック、右手には鉛筆のようなものがあり、空にある何かを描いているようだった。
「何を描いているの」
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